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横道世之介 [本(エンターテイメント)]


横道世之介

横道世之介




以前読んだ、吉田修一作品とは随分違う印象。
そしてなんだか不思議な作品。

大学生になった横道世之介はテキトーにサークルを選び、学校よりもバイトが忙しく
Wデートなんてしたりしながら、年上の綺麗な女性に恋をして、
そして周りの友達にも優しくしつつ、されつつどっぷりと誰かに入り込むこともなく、
それでいて偏見や先入観を軽く飛び越え、でも真面目なことは真面目に考える。

数年後、彼に関わった人々はあるきっかけから、それぞれに微笑みとともに世之介を思い出す。

普通の大学生のお話。それも結構平凡だけど楽しい部類に入る大学生のお話。
良くも悪くも、学生時代を誰もが思いだしそうなお話。

書評とかだと非常に評価の高い作品。
感動・涙・青春小説の傑作などの言葉が並ぶ。
個人的にはどの言葉もイマイチ、ピンとこない。不思議な小説。

読者それぞれが学生時代に思い描くノスタルジーの中に、最大公約数的に
「そんな奴居た気がする。」「しいて言えばあいつに似てるかも」なんて友人に
当てはまる「あるある感」でほっとさせ、その後それぞれが歩む人生に、
大人って色々あるんだよねと共鳴できる感じがウケているのかなと思う。

最期はなぜ、そうしてしまうのかなと思ったが、
平凡でも、ただの良い奴なわけでもなく、“本当に良い奴”を強烈なインパクト
納得させる。

青春小説として素敵なお話である。

by dg23

タグ:★★★★☆
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任侠学園 [本(エンターテイメント)]


任侠学園

任侠学園




「とせい」の続編。
前回は出版社、今回は私立高校にヤクザが関わり立て直す。

今どきなアホな高校生とやる気のない教師、流行りのモンスターペアレンツなど
ありきたり風な登場人物構成。そんな高校生にいらつきながらも、阿岐本組の代貸・日村誠司は
生徒たちと誠実に対峙することから、信頼を得て腐りきってはいない教師も巻き込み、
時にヤクザの凄みを利かせながら、時に生徒と同じ目線に立ちながら徐々に学校を変えていく。

そして、最後の大きく立ちはだかる壁には、予想通り「親分」という印籠で解決。
分かりやすい水戸黄門な展開も分かりやす過ぎて痛快。

この人の描く登場人物は、皆決して完璧ではない。
それぞれが持つ強さを誰かが上手く引き出し、弱さを誰かがフォローする。
そんな上手くいくわけない非現実加減が、小説ならではの面白さに繋がっていると思う。

きっと続編出るんだろうな。
絶対に読むんだろうな。

by dg23
タグ:★★★★☆
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とせい [本(エンターテイメント)]


とせい

とせい




今野敏の作品なので大外れはしないだろうとは思っているものの、
この作品は警察モノではなく、ヤクザモノ。かつ装丁から見るになんか
軽いおふざけ的なストーリーかなとちょっと心配。

下町のわずか6人の組員しかいない阿岐本組は一般人には迷惑を決してかけない任侠道を貫くヤクザ。
その代貸・日村誠司は組長の思いつきに振り回され、なぜか出版社の立て直しに駆り出されることに。
様々な個性を持つ出版社の面々や、地元のヤクザとの絡みなどに振り回されながら、警察とのひと悶着も
ありながら、ヤクザとしての本能で問題を解決していく。

というお話。

ヤクザなのに、全くハードボイルド的な臭いもなく、ヤクザ同士の緊張の場面も何故か安心してみていられる。
むしろ組員や周りの人間をなんだかんだで助けてしまう日村が微笑ましい。

困った時の解決方法は結局、親分。
それもまた人情があって温かい。

これまで読んだ今野作品とは全く毛色は違うけれども、
一風変わった人達が醸し出す、絶対の正義や優しさは共通しているような気もする。

この作品はドラマ化とか簡単そうだな。と思う。

by dg23

タグ:★★★☆☆
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